◆防災技術ラボ

地面格納式施設

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みじんこ総研 みじんこ



通常時、地面に格納しておける施設の構造方法です。

地面格納式津波救助施設 アニメーション

通常時、地面に格納しておける施設の構造方法です。浮力や水流の圧力を利用して起立させることができるため、災害による電力喪失状態でも機能させることができます。

都市部に最適な施設構成の一つであり、道路を横断する向きに配置し、起立すると上部避難路が隣接するビルに接続させる構成とすることで、都市空間に合理的にセーフティネットを築くことができます。

この構造は、ウインチなどでも簡単に立て起こせるため、普段は地面内に格納しておき、必要な時に立て起こして利用する、イベント用施設などに適用することができます。

津波等の防災施設に用いる場合、電力喪失状態でも浸水により起立し機能させる構造とすることができます。


基本構成

地面格納式津波救助施設 基本構成 アニメーション

通常時は平伏した状態でフレームその他の部材が地面内に格納されています。

浸水すると、水流受けが浮力と水流の圧力により起立し、そのまま水流に押されながらスライダーに沿って移動します。
水流受けと津波救助装置のフレームは起立リンクで接続されており、水流受けの移動に伴い、津波救助装置が立て起こされます。

このとき、水流受けや起立リンクは水平方向に移動しますが、部材の移動方向を上向きに変換する起立補助装置により、津波救助装置は立て起こされます。

地面格納式津波救助施設 各部の解説

通常時、各部材は道路面内に格納されており、その上部は、フレームで補強したEPS(土木用の高強度発泡スチロール)パネルで覆われています。EPSパネルは、浸水時の浮力と水流により流出させ、格納された津波救助装置を露出させて起立させます。

津波救助装置の部材等は掘り下げられた空間に格納されているため、雨水等が溜まりEPSパネルや水流受けが浮き上がらないよう、また、湿度を抑え部材の腐食を防止する為、雨水排水溝を設けます。

地面格納式津波救助施設 各部の解説 アニメーション""

格納式の施設は、寄波専用型、引波対応型、漂流物ガード付など、様々なタイプに対応することができます。

津波救助施設は、一旦起立すると、戻り止めによりロックされるため、水流が変化したり水位が下がっても、施設は形状を変えず、津波救助装置としての機能を保つことができます。

尚、水流受けは、パラシュート状の装置とすることもできますが、設置スペースをよりコンパクトなものとすることができます。


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